一般社団法人全麺協
「そば道段位認定制度と近似する制度を取り入れた「NPOそばネットジャパン」への対応について」

 に対する 常路麺打ち愛好会の姿勢

 一般社団法人全麺協 中谷 信一 理事長名で令和3年4月1日以降会員(団体、個人)の継続を認めない旨の通知がまいりました。その理由は、NPOそばネットジャパン会員は全麺協の会員との登録は認めないとするものです。令和2年2月1日に、全麺協の正会員団体および個人会員、特別個人会員が全麺協と新団体双方に所属することはできますとの見解を示しておりましたが、この度その方針を転換したとするものです。

NPOそばネットジャパンは、全麺協そば道段位認定制度と近似する制度(技能検定による段位認定制度)を取り入れて実施しようとしていることが判明しました。この技能検定による段位認定制度(初段から六段まで)は、当法人の制度を模倣したものであり、誠に遺憾に思う次第です。」とのことです。

 これは、そばネットジャパン(以下SNジャパンという)の技能検定制度をそば道段位認定制度と近似する制度と決めつけ、「当法人の会員に多大な混迷をもたらし、ひいては当法人の事業運営に少なからず影響を及ぼすものと判断した」とするものです。

 私たち、常路麺打ち愛好会は、一般社団法人全麺協のそば道 基本理念の「そば道は手打ちそばを通じて自らを高め、心豊かで潤いのある人生を歩み社会に貢献することです。」 及びそば道の六つの憲章に共感し、全麺協会員となっておりました。

SNジャパンは、「仲間との絆を大切に、そば伝道師としてそば食文化の継承、地域貢献を果たす」としています。またそれらを学習ととらえております。技能検定の段位はそば打ち技法、プロアマにこだわらず、「食べて完了」をコンセプトに、そばロス“0”を目指しています。したがってそばの量も全麺協とは違って1kgを限度としています。丸延し技法に対する検定基準も備えていますし、五段は郷土そばによる検定、六段はさらしなそばとしています。知識も技能とは別に、知識(そば学)だけの学習も認めています。江戸そば(角延し)に特化した全麺協審査との違いは明らかです。

 私たちは、SNジャパンのこの考え、理念に共感しSNジャパンの会員となったわけです。
全麺協の理事さん、役員さん、それぞれの理念に共通部分はあるものの同一ではありません。両団体に登録していても決して矛盾するものではありません。ましてや全麺協は今や段位認定がすべての事業の様相を呈しています。SNジャパンに魅力を感じても無理からぬと思ってもらえませんか。今回の通知を粛々と受け止めますが、いつから全麺協は教条的になったのでしょうか。今回の通知文に除名の文字はありませんが、これは明らかに除名の扱いです。SNジャパン会員の排除です。一定の期間経過後、段位認定名簿から削除するとのことです。全麺協はSNジャパン会員の段位を認めないとの事、。認定段位のはく奪です。

 一般社団法人の社員(団体正会員)の法定退会(除名)は定款で明記すべきとあり、全麺協の定款でも正会員(社員)の過半数以上の出席の社員総会で3分の2以上の可決で決するとあります。実質除名(資格はく奪)に至る退会勧告は社員総会で決するべきです。一遍の通知で、しかも支部を通じたメールで良いのか疑問ですが、コロナ禍ですのでメールは良しとしても最終判断は社員総会でなければ定款に違反してます。
総会軽視の理事会専横が会員との距離を離していることをもっと前に気付くべきです。総会軽視は会員軽視です。

私たちが、全麺協に対してどんな不利益を与えたのでしょうか。段位にしても双方の段位を取得しても良いと思います。お互いの良い所を研鑽して、両団体が切磋琢磨していけば共存共栄となるのではないでしょうか。段位認定制度は全麺協の専売特許ではありません。今までも段位認定制度を謳った団体はありました。

全麺協(理事会)はそば道を段位認定制度の名称にしただけでその精神を忘れているとしか思えません。

私たちの活動は、全麺協だろうと、SNジャパンだろうと変りはありません。共感する理念の団体に所属します。

 

                                            令和2年11月26日

常路麺打ち愛好会

  会 長  新嵜 照幸